2022.11.21
大学生主催のeスポーツ大会「大学eスポーツ選手権」運営幹部に話を聞く
2022年10月16日(日)、オンラインで開催された全国大学eスポーツ選手権(主催:全国大学eスポーツ選手権実行委員会)。NASEFJAPAN(ナセフジャパン)も本イベントに協力しました。
「eスポーツはもっと“インクルーシブ”になれる。」という理念を基に運営された本イベントは、大学生が開催するeスポーツ大会です。
今回は2023年3月に開催を予定している本大会に向けての「プレイベント」として行われました。
採用タイトルは「エーペックスレジェンズモバイル」。
eスポーツに馴染みのない、または、eスポーツを始めて日が浅い方々を対象とした『カジュアル部門』と、経験者を対象とした『競技部門』の2部門を開催。競技部門では獲得ポイント上位3位までに入賞すると、3月の本大会への本戦出場権利を獲得できるとのこと。両部門とも、出場チームは非常に気合が入っており、熱戦が繰り広げられました。
実行委員会代表、副代表に直撃! 開催に対する「想い」とは?
大学生主催のeスポーツ大会はどのような「想い」をもって企画・運営していたのか、NASEF JAPAN 取材班(以下ナセフ)が、実行委員会の代表 鈴木さん(以下、鈴木※)と副代表 靏田(ツルタ)さん(以下、靏田※)にお話をうかがいました。
※敬称略
ナセフ
鈴木さんと靏田(ツルタ)さん、本日はよろしくお願いします!
鈴木/靏田
はい!よろしくお願いいたします!!
ナセフ
早速ですが、どのような背景で「大学生主体」でeスポーツ大会を開催しようと思ったのでしょうか。また、実行委員会のメンバーはどのような方々ですか?
鈴木
私自身eスポーツをプレイしていると、他者の暴言や煽り、誹謗中傷等が(しばしば)見受けられます。その点について問題解決をしたいと考えていまして、大学生発信で「クリアで誠実なeスポーツ大会の運営をしたい」という想いから、この大会のアイデアが生まれました。また、いまのeスポーツ競技層だけではなく、まだ競技や大会に参加したことがない「カジュアル層」にアプローチすることを目的とし、あえて女性をチームに1人以上入れることや、同じ大学同士のエントリーなど複数の参加条件を設けました。
eスポーツを盛り上げるためにまずはカジュアル層から変えていこう、創り上げようという想いで大会を企画し、またその趣旨に賛同してくれたのが今の実行委員会メンバーになります。
eスポーツを盛り上げるためにまずはカジュアル層から変えていこう、創り上げようという想いで大会を企画し、またその趣旨に賛同してくれたのが今の実行委員会メンバーになります。
ナセフ
とても素晴らしい取り組みですね。「同じ世代のプレイヤーとして、eスポーツを盛り上げていきたい」という熱いものを感じました!カジュアル層へのアプローチを踏まえて今回のタイトル(エーペックスモバイル)を採用したのですか?
鈴木
はい!そうです!「カジュアル層を創出する」という目標が私たちにはあります。
そのため、今やほとんどの人が持っているであろうモバイル端末を使用したeスポーツ大会を検討しました。またこの大会を構想し始めた頃、エーペックスモバイルがリリースしたての状況でしたので、「この波に乗ろう!」と採用しました (笑)!
そのため、今やほとんどの人が持っているであろうモバイル端末を使用したeスポーツ大会を検討しました。またこの大会を構想し始めた頃、エーペックスモバイルがリリースしたての状況でしたので、「この波に乗ろう!」と採用しました (笑)!
ナセフ
タイトルパワーも必要ですし、モバイル版のリリースタイミングを考えると、このタイトル選定は必然でしたね(笑)。実際現場でも熱を感じました。熱にフォーカスすると「eスポーツはもっと “インクルーシブ”になれる。」という理念に私はすごく熱を感じます。この理念についての背景をお聞かせください。また、大会運営のやりがいはどのような時に感じますか?
靏田
いまのeスポーツシーンは男性プレイヤーが多いと感じています。それに加え、年齢を重ねるに連れ「ゲームが趣味」と言い出しづらくなっているかなと。
東京理科大学経営学部eスポーツ研究会の顧問である柿原 正郎教授もそんな現状を肌で感じているようで、「誤解されるバイアスを打破したい。eスポーツをもっとみんなで楽しめる世の中でありたい」と、熱い想いを日頃から口にされています。そのような想いから、この理念が生まれました。
非常にやりがいを感じたのは、今大会に参加してくださった選手の方々が「とても楽しかった」とおっしゃってくださったときですね!
東京理科大学経営学部eスポーツ研究会の顧問である柿原 正郎教授もそんな現状を肌で感じているようで、「誤解されるバイアスを打破したい。eスポーツをもっとみんなで楽しめる世の中でありたい」と、熱い想いを日頃から口にされています。そのような想いから、この理念が生まれました。
非常にやりがいを感じたのは、今大会に参加してくださった選手の方々が「とても楽しかった」とおっしゃってくださったときですね!
ナセフ
eスポーツという共通のコンテンツを通じて交流ができたということで、非常に良い大会になったようですね!
大会当日も含め、運営を進める中で一番大変なことは何でしたか?
大会当日も含め、運営を進める中で一番大変なことは何でしたか?
靏田
大会参加者の確保にとても苦労しました。
設定した「縛り(女性一名以上、同大学)」は参加者にとってかなりのハードルになってしまったことは事実で、「一緒にプレイする友達がいない」という声もかなりいただいていました。「ゲームが趣味です」と言い出しづらい、そんな現状が如実に表れていたとも思います。
設定した「縛り(女性一名以上、同大学)」は参加者にとってかなりのハードルになってしまったことは事実で、「一緒にプレイする友達がいない」という声もかなりいただいていました。「ゲームが趣味です」と言い出しづらい、そんな現状が如実に表れていたとも思います。
ナセフ
参加者確保は大変ですよね。
NASEF JAPANでも「NASEF MAJOR」や「eスポーツ・クリエイティブ・チャレンジ」といったイベントを運営していますが、毎回担当者が、多くの方が参加しやすいように採用タイトル、時期、条件など頭を悩ませています。
NASEF JAPANでも「NASEF MAJOR」や「eスポーツ・クリエイティブ・チャレンジ」といったイベントを運営していますが、毎回担当者が、多くの方が参加しやすいように採用タイトル、時期、条件など頭を悩ませています。
靏田さん
「eスポーツをもっと“インクルーシブ”にすること」を目標に掲げて活動していたので、参加者確保は命題でした。何としても多くの参加者を確保するために積極的に広報を行った結果、Twitterのインプレッションは全体でおよそ35万に到達し、大きく認知できたと思います。
ですが、そこから「参加する」までにハードルがあり、このハードルを飛び越えていただくのにもっとも苦労しました。
ですが、そこから「参加する」までにハードルがあり、このハードルを飛び越えていただくのにもっとも苦労しました。
ナセフ
ぜひ次回の本大会で活かしていきたい経験ですね。3月に本大会を開催予定とのことですが、意気込みをお願いします!
靏田
今回のプレイベントは本大会のリハーサルのような形で行いましたが、たくさんの選手に参加していただき、「楽しかった」という声と同時に反省点や課題が明確になりました。実行委員会としても次に繋がる大会だったなと実感しています。
「eスポーツをもっとインクルーシブにすること」、その強い想いをメンバー全員が持っています。ぜひ、みんなで楽しくゲームをしましょう。ゲームってめちゃくちゃ楽しいです。この楽しさをみんなで共有したい。その一心です。その楽しさという最大の原動力を力に大会を運営していきます。
ぜひ次回の本大会へのご参加をお持ちしております!!
「eスポーツをもっとインクルーシブにすること」、その強い想いをメンバー全員が持っています。ぜひ、みんなで楽しくゲームをしましょう。ゲームってめちゃくちゃ楽しいです。この楽しさをみんなで共有したい。その一心です。その楽しさという最大の原動力を力に大会を運営していきます。
ぜひ次回の本大会へのご参加をお持ちしております!!
eスポーツに対する誤解や偏見を取り除くために、また、eスポーツを通して人と人とが繋がり、もっとオープンにゲームを楽しもう。こういった想いから複数名の大学生が立ち上がり活動する。素晴らしい取り組みだと思います。
3月の本大会がどのような内容になるのか、いまから楽しみです。
本日はありがとうございました!
取材協力
全国大学eスポーツ選手権実行委員会