共通するのは「eスポーツが好き」ということ岡山県共生高等学校×Upper St. Clair High School. (アッパー・セント・クレア高校)生徒らが動画で異文化交流
共通の趣味、好きなものがキッカケでコミュニケーションが生まれ、やがて友情に発展するというのは素敵な事である。これが同じ言語を話す同士であればそう難しいことではないが、異なる国の人で互いの言語が通じない場合はどうだろう。また、キッカケも無ければそもそもコミュニケーションを取ることすらできない。
そこでNASEF JAPANは、学生らにeスポーツを通じて英語を学び、異国文化に触れてもらう場を提供すべく2023年2月より「英語動画交流プロジェクト」を始動した。今回このプロジェクトに参画していただいたのは岡山県共生高等学校(岡山県新見市)。全日制普通科で、基礎力を養うとともに特徴ある4コースの専攻科目を設けており、そのうちのメディア情報コースではPCの習熟とICT関連資格の合格を目指している。このほかにも動画編集やDTMを使った楽曲制作、WEBデザイン、プログラミング、eスポーツを活用した授業を行なっており、「変化に対応できる人材」の育成に力を入れている。
岡山共生高校と英語動画交流を実施することとなったのは、アメリカのペンシルベニア州にあるアッパー・セント・クレア高校。第1アクションとして岡山共生高校から動画を送った。
自身らのプレイするゲームタイトルやゲーム内で簡単な英単語を使用することや、コミュニケーション方法について紹介。プレイ中に自然と発せられる英単語は、相手にも伝わりやすく日本でも定着しつつあり日常生活にも取り入れる場面があると話していた。
これに対しアッパー・セント・クレア高校の生徒からは多くの回答を得られたようだ。好きなゲームや、日本の生徒たちがゲーム中に使用する英単語との違いについて話し、こういった交流によって互いの国の異なる文化を知ることとなる。
また、アッパー・セント・クレア高校の生徒たちは日本語クラスに在籍しているということもあり、動画の中では日本語で自己紹介をするパートも。同校の生徒らにとっても異国の言語を使った実際のコミュニケーションを取るいい機会になっていれば幸いだ。
日本とアメリカでは異なる文化的背景を持ちながらも、共通の趣味であるeスポーツによって発展的な交流をすることができ、コミュニケーションを円滑にするために互いの言語を学びあう。これを繰り返すことで実践的な語学力も身に付いていくキッカケになることには違いない。現在はメッセージ動画での交流のみを行なっているが、いずれはゲーム内で交流。ゆくゆくは実際に対面する機会が・・・という日が訪れるかもしれない。
岡山共生の生徒の感想
・英語の発音を通じる発問を意識し、恥ずかしいという思いに負けず頑張ることができた。
・自分の英語の発音に、癖や訛りがあることに気づいて驚いた。
・「英語が上手だ」と褒めてくれたが、自分達は通じていることがなにより嬉しかった。
・こんなに英語をしゃべったのは、生まれて初めての経験だった。
・教室の勉強以外で英語を使う機会が増えれば、積極的になれると思った。
・英語は苦手なので乗り気ではなかったが、やっていくうちに楽しくなった。
・学校周辺の紹介シーンを見た時に、「ああアメリカなんだな」と思った。
・リアルタイムだと会話は難しいが、動画だと話せるしいろいろな情報を入れられる。
・繰り返して見ると個性が分かってくるが、自分達の個性もバレているかもしれないと思った。
・eスポーツプレイヤー同士ということで、初めから親近感があった。
・自分達と同じタイトルをプレーしていると聞いただけで、一緒にやりたいという気持ちになるのは、アメリカにいる人でも同じだった。
・日本のゲームタイトルをプレイしていると分かって嬉しかった。
・日本語で話してくれたり、富士山の画像等の工夫が嬉しかった。
・自分達の動画を引用してくれていたので、“相手とつながってる感”を感じられた。
・eスポーツやその周辺のことについて、いろいろ考える機会になった。
・自分達が使っている英語由来のプレー用語を、アメリカのプレイヤーも同じように使っていたことに感動した。
・eスポーツは、世界共通言語だと思う。