NASEF本部 最高教育責任者ケビン・ブラウン氏 島根県 立正大学淞南高等学校を訪問
eスポーツを入口としたSTEAM教育の推進、デジタル人材育成を支援する国際団体 特定非営利活動法人 北米教育eスポーツ連盟 日本本部(略称:NASEF JAPAN/ナセフジャパン)は、NASEF本部の最高教育責任者 ケビン・ブラウン氏とともに島根県の立正大淞南高等学校を訪問した。
ケビン・ブラン氏の訪問に合わせ、歓迎セレモニーが開催された。会場となった体育館に足を踏み入れた瞬間から全校生徒の盛大な拍手と声援で迎えられ、続くオープニングセレモニーでは同校のマーチングバンド部による演奏と、フラッグ パフォーマンスが披露された。演奏された楽曲はケビン氏が子供のころ大好きだった日本のアニメ「ゲッターロボ」の主題歌。立正大学淞南高等学校 eスポーツ部顧問 畑山先生がマーチングバンド部にお願いし、2週間という短い準備期間にも関わらず譜面起こしから演奏&フラッグ パーフォーマンス練習を積み重ね準備を進めていただいていたとの事。全校生徒を挙げての歓迎とサプライズ演出にケビン氏は感銘を受けていた様子。その後はケビン氏とNASEF JAPANスカラスティックディレクター坪山氏によるワークショップを実施。ワークショップでは、NASEF本国が独自に開発したアクティビティ「Soul Forge」を約300名の生徒に体験してもらった。
「Soul Forge」とは、架空のヒーローの中から好きなキャラクターを選択し、そのキャラクターがどんな特殊能力を持っているかをイマジネーションし、その特殊能力を活かしたストーリーを描きプレゼンテーションするというもの。自身が考えた特殊能力やストーリーには、潜在的に自身が持っている能力やスキル、さらに身に付け伸ばしていきたいという願望や意思、自身の性格や特性が自然と反映される。このワークショップを通して自分自身を見つめ直し、進学やキャリアなど将来やりたい事の具体的なイメージを持ち、そのために今何を為すべきか考えて欲しいとケビン氏は語った。
最後に、「ゲーム/eスポーツは単なる遊び」と見られがちだが、ゲーム/eスポーツをきっかけに例えばプログラミングや英語などに興味を持ち、そこから自身のスキルや知識を深めていけば、将来進む道の選択肢は広がってくる。先ほど体験してもらったワークショップのようにイマジネーションを大切にして欲しいと締めくくった。
ワークショップのあとに、同校生徒を代表してeスポーツ部 ゲームリーダー 村中さん(2年)による挨拶で「これから英語を勉強して、ケビンさんと英語で話をしてみたい。アメリカの高校生とeスポーツ対戦してみたい、実際にアメリカに行って高校生とeスポーツの話をしてみたい、一緒にプレイしてみたい」と力強く語ってくれた。歓迎セレモニーの締めくくりは『大乱闘スマッシュブラザーズ』を採用した校内クラスマッチの決勝戦が行われた。このクラスマッチは担任の先生と男女の生徒でクラス代表チームを結成し、学年関係なく全クラス参加して1週間かけて予選会を実施。予選を勝ち抜いた2クラスが全校生徒の大声援の中ステージに登場。競技運営の裏方はeスポーツ部顧問の畑山先生と部員が協力して全てを取り仕切っていた。試合中は全校生徒による迫力ある応援で会場全体は熱気が沸き上がり、観戦していた先生の中からは「担任教師と生徒。生徒も男女関係なくチームを組むのでクラスの一体感が作れて良い」「校内全体でこれほど盛り上がるのなら、来年からは校内球技大会の代わりにeスポーツ大会開催で良いのではないか」という声が上がっていた。歓迎セレモニーに参加した教師・生徒の皆さんにとっても「eスポーツの教育的価値と可能性」に触れる良い機会になったようだ。
同校のeスポーツ部創設は2021年にNASEF JAPANが開催した「NASEF JAPAN MAJOR Rocket League Tournament Summer 2021」に出場。島根予選では優勝・準優勝という成績をおさめており、全国屈指のeスポーツ先進校である同校の活躍は、今後も期待が高まる。
なお、歓迎セレモニーの様子がおさめられているダイジェストムービーを立正大淞南高等学校が公開中。こちらも合わせてご覧いただきたい。