ゲーム=不健康のイメージを払しょくしたい! 健全なゲーム習慣を維持してプレイするための4つの簡単な方法
※本記事は2021年1月26日、NASEF USの公式サイトに掲載された内容を一部抜粋・再編したものです。リライト元はこちら
特定のeスポーツ、ゲームタイトルでトップを目指すには、日常的にひたすら練習を積み重ねるのはもちろん大会出場などの経験が重要であり、膨大な時間を費やす必要があるのは周知のとおり。1つのゲームに多くの時間と労力を費やし、ほかの活動や趣味を犠牲にすることも少なくないわけで、ほかのプレイヤーの誰よりも多くの時間をプレイしている自分は経験が豊富で誰にも負けないというプライドを持ってプレイしているのではないだろうか。
eスポーツでプロレベルになるにはどうしたらいいかと聞かれると、多くのプロは、かつての自分の経験をもとに「ひたすら努力する」しかないと答えるのが大多数だ。プロになるには「努力と時間を惜しまない」というのは事実だが、トップへの道を歩むためには「肉体的にも健康である」という初歩的なことを忘れてしまっている人も多いようだ。
「eスポーツへの参加と健康および身体活動行動との関連性」(海外サイトに遷移します)に関する2020年の研究では、eスポーツプレイヤーが標準体重、または肥満クラス2および3に分類される傾向が高いということを発見。しかし、上位10%にランクされたプレイヤーは、下位90%のプレイヤーよりもアクティブであるという結果が出ている。
実際に世界中のeスポーツ、プロゲーミングチームなどの組織は、プレイヤーの健康的な生活を優先しておりLCSでは、週に4~5回トレーニングするプレイヤーやCLGでは、選手と毎週ヨガセッションを行なっているという事例もあるそうだ。
プロゲーミングチームなどの組織を見ると、プレイヤーたちに健康であってほしいというのがチーム全体の方針であり、健康的なプレイヤーは現役で活躍できる期間も長く、キャリアが長い健康的なプレイヤーはチームにとっても良い投資となるのではないだろうか。
健康的なゲームをするための4つの簡単なヒント
毎週、プロゲーミングチームのように仲間と一緒にヨガをすることはできませんが、友達と一緒にゲームをしたり、自分のゲームセッションに参加したりするなかで、健康的なゲーム習慣を維持するためにできることがある。
1つ目はストレッチについて。1日中PCに向かっている人は、定期的にストレッチをすることが重要だ。例えば1マッチ約20~30分のゲームであれば、2マッチを終えたら、5~10分ほど休憩をとり、立ち上がってストレッチをすることをお勧めしたい。
また全身のストレッチ以外にもゲームでハードに使う手や腕、手首のストレッチもしっかり行なうことで毛根官症候群になるリスクを低減してくれるので参考にしてみよう。
2つ目は運動習慣について。世界保健機関(WHO)は週に150分の身体活動を推奨しているが、誰もがそれを実行できるわけではない。いきなり1時間みっちり運動しろという訳ではない。15分程度の散歩をしてみるとか、家の中を歩き回ってみるとか簡単なことから始めるとよいだろう。その後、さらにステップアップして自転車でサイクリングしたり、短いジョギングをしたり徐々にレベルを上げて自身が続けられそうな身体活動を見つけてみてほしい。
3つ目はモニターから受けるブルーライトの影響について。ブルーライトは、体内時計を狂わせる性質があり、私たちが日常的に使っている電子機器は、ブルーライトの最大の発生源である。最近ではパソコンやスマートフォンの多くは、夜間帯に機器が発するブルーライトの量を減らすモードが搭載されるようになった。デバイスに内蔵されていなければブルーライトを低減させてくれるソフトを導入し、これら機能の活用やブルーライトを遮断するメガネなどのアイテムをうまく取り入れることが大切だ。
4つ目はスケジュールを立ててきっちり守ること。これが何より、健康的なライフスタイルを維持するのに役立つはずだ。プロゲーミングチームでは、プレイヤーは厳密なスケジュールを組んでいるそうなのだ。これは無理なスケジュールを押し付けているなどという訳では決してない。翌日に仕事がないからといって、午前4時まで起きているなといったことはさせず、スケジュールはできるだけ一定に保つことこれが何より健康的なライフスタイルを維持するのに役立つのではないだろうか。
ここまでで説明した「ストレッチ」「運動習慣」「ブルーライトを最小限に抑える」そして「スケジュールを決める」という4つのポイントはゲームをしながら健康的なライフスタイルを維持するための基本に過ぎない。しかし、基本的なこととはいえ多くの人にとって良いスタートとなることは間違いない。時には椅子から立ち上がり、ストレッチをし、外に出て体を動かしてみるのはいかがだろう。
プロゲーミングチームがどのように健康的なゲームに取り組んでいるかについては、プロゲーミングチーム「Misfits」のパフォーマンスコーチ、「ロバート・イップ氏」とのNASEF JEFF YABUMOTO氏のインタビューをコチラからご覧ください。