COLUMN

2021.09.15

教育の場にeスポーツを導入することで生まれる変化

Photo provided by NASEF

NASEF(北米教育eスポーツ連盟)のメンバーは、eスポーツを通して素晴らしい変化が生まれる瞬間を目の当たりにしてきました。

 

高校でeスポーツのクラブを作ることに矛盾を感じる人もいるでしょう。しかし、eスポーツと教育の世界を融合させることで、驚くべき効果が得られるとわかってきています。

 

私たちは教育関係者がeスポーツを取り入れることで、多くの生徒へ成長する機会を提供できるようになると信じています。

コミュニティの形成

ゲームメーカーの販売統計によると、ゲームを日常的にプレイしている高校生の数は非常に多いようです。

 

しかし、ただ家のなかで友達とプレイするだけでは、可能性は限られてしまいます。NASEFは学校でゲームをプレイする環境を整え、コミュニティやつながりを深めるきっかけにしたいと取り組みを始めました。

 

そして実際に、学校でeスポーツクラブを結成することで、生徒たちが社交的になることを発見しました。生徒たちは、ゲームやそれに関連する活動を楽しむ男女のコミュニティを形成しています。

 

scholastic esports clubに所属する生徒たちは、積極的に活動に参加して友達を作り、教室内外で貴重なスキルを学び、楽しみながら活動しています。

 

生徒が勉強をするきっかけに

学校や地域のコミュニティにeスポーツクラブを設立することで、生徒が勉強に取り組むきっかけになっています。

 

「eスポーツクラブでプレイする条件として、授業での成績基準を設けています。勉強で苦労しているけれどゲームが好きという生徒は、目的意識を持つようになりました」と、ある高校の先生は話します。

 

NASEFでは、以前は人付き合いが苦手で、授業の成績も悪かった生徒たちのサクセスストーリーを数え切れないほど目の当たりにしています。

チームのなかで貴重なスキルを学ぶ

eスポーツには、チームで協力してプレイするタイトルが数多くあります。生徒たちはチームを作り、目的を達成するための戦略を立てていきます。

 

野球やサッカーのチームと同じように、eスポーツのチームにもそれぞれ役割があります。eスポーツクラブでリーダーとして活躍する機会を得た生徒もいれば、サポートとして活躍することに魅力を感じている生徒もいます。

 

体を動かすことが苦手な生徒でも、eスポーツを通じてチームスポーツにまつわるスキルを学べるわけです。

組織(チーム)で働くということ

プロのスポーツチームには、組織運営のために多くの従業員が雇われています。実際に活躍する選手も、組織を構成するうちの一人なのです。

 

チームには、ゼネラルマネージャーやマーケティングスタッフ、グラフィックデザイナー、チアリーダー、財務、医療スタッフ、リクルーターなど多種多様なポジションがあります。

 

eスポーツも同様で、チームは様々な役割を持つメンバーによって運営されます。教育現場でeスポーツクラブを結成することは、学生が様々なポジションを経験するチャンスなのです。

 

教育の場にeスポーツを取り入れることは、ゲームをプレイすることに関心が薄い生徒にとっても、組織(チーム)で働く経験につながるでしょう。

公認カリキュラムによる教育の充実とSTEM教育

NASEFが教育関係者と協力して成し遂げた成果のひとつとして、カリフォルニア州で9年生から12年生までの英語カリキュラムが承認されています。

 

またeスポーツを利用して生徒たちにアプローチすることは、STEM関連分野でのキャリアに興味を持ってもらい、大学以降で役立つ貴重なスキルを身につける機会になります。

 

STEM教育と教育現場におけるeスポーツは、理想的な組み合わせです。ゲームを提供するために使用されている技術を知るだけでなく、競技面で戦略を練るうえでも有効だからです。

※eスポーツとSTEM教育の親和性については、こちらのコラム でも詳しく紹介しています。

 

NASEFでは、生徒がゲームに含まれるさまざまな要素に触れることで、STEM分野でのキャリアを模索するきっかけにしてほしいと願っています。eスポーツを通じて多くの生徒が成長し、STEM関連のキャリアに情熱を持ち、社会の良き一員として成長できると信じています。

 

 

『League of Legends』からみる、eスポーツとSTEMスキルの親和性